学生時代頑張ったことは、就職活動をする上では避けては通れない質問です。
しかし、どんなエピソードを話せばいいのか悩むことも多いかと思います。
特に理系で研究をされている方は、就活向けにどのようにエピソードを作ればいいのか、そもそも研究の話は人事のウケがいいのかどうか、気になるところだと思います。
今回は、就職活動の中でも、理系向けの研究のガクチカについて、ポイントや対策方法、例文などをご紹介します。

地方国立大の文系を卒業して現役の人事として活動しています。元々はキャリアコンサルタントとして学生向けの就活支援を行っており、毎年数百名の就職サポートをさせていただきました。最近は特に、オンライン就活のトレンドやマナーや作法に興味関心があります。
研究をガクチカで話すのは一般的

理系の方であれば、研究のことをガクチカとして話すことは一般的ですので、心配する必要はありません。
ガクチカでは、部活やサークルなどの課外活動を話される方も多くいますが、学業のことも同じくらい多いです。
企業によっては、「学業に限定して」ガクチカを話てほしいと面接で言われることもあります。
ですので、研究をガクチカで書くことは一般的となっております。
研究のガクチカの強み

それでは、特に研究をテーマとしたガクチカを作る、就職活動としてのメリットについてご紹介したいと思います。
テーマごとに伝えることのできる自分の強みや性格は異なると思いますので、どのようなことを相手に伝えたいのかも意識しながらガクチカを作ることをお勧めします。
学業に専念したことが伝わる
研究のガクチカの強みは、やはり自分自身が学業に専念していたことが伝わります。
特にマーケティングやコンサルティングなど専門職などの場合は、研究のガクチカとの相性が良いと考えております。
一つの専門分野に注力したという経験は、他にない強みをアピールすることができます。
課題・仮説思考
課題をしっかりと把握することや、仮説思考などの論理性をアピールできることも、研究のガクチカの強みです。
特に研究を行う場合は、初めから道筋や答えがある場合だけでなく、さまざまな困難があることも少なくありません。
こうした困難に対して、自分なりの課題を発見したり、仮説を持って行動したというエピソードは、研究のガクチカであれば十分に引き出すことが可能です。
社会人になってからも必要な課題・仮説思考は、研究のガクチカでしっかりとアピールできます。
専門スキルのアピール
研究の中で得られた専門的なスキルをアピールするということも可能です。
例えば選考を受けている職種が、自分の研究をマッチしている場合はそれまでの専門スキルをアピールすることができます。
また業務内容は異なっていても、研究を通じて高い水準のスキルがあることが認められれば、そのポテンシャルを評価してもらうことができます。
高い専門スキルをアピールできるチャンスがあるのは、研究のガクチカならではの強みです。
例文:研究のガクチカ
それでは次に、研究のガクチカの例文をご紹介したいと思います。
ご自身の研究のご経験と照らし合わせながら、参考にできる部分を見つけていただければと思います。

どこまで具体的に書いて、どこまで抽象化するかというのはなかなか難しい課題ですが、できるかぎり伝わりやすく、また簡潔に書くことを心がけましょう。
また、問題に関する原因や仮説を書くことで、施策の説得性をあげることができます。
今回の例文では記載されていませんが、研究の経験を通じて学んだことなどもあれば、つけてあげるとさらに良いと思います。
研究の書き方のポイント

それでは次に、研究のガクチカを書く際に注意していただきたいポイントをいくつかご紹介したいと思います。
さまざまなメリットがある研究のガクチカですが、抑えておかないと面接官にうまく伝わらない部分もありますので、ぜひチェックしてみてください。
専門用語は少なめに
専門用語を少なめにするというのは、研究のガクチカで最も気をつけなければいけない点です。
エントリーシートでは、専門用語がそもそも伝わらないというだけでなく、文字数が大幅に埋まってしまうというのも大きな問題です。
できる限り専門用語は使わないでおくことや、できる限りわかりやすく簡潔な表現を心がけましょう。
抽象化をする
研究のガクチカを作成する場合は、うまく抽象化してあげることで相手の理解しやすい文章にすることを心がけましょう。
特に研究のガクチカの場合、課題の本質が専門的すぎてそのまま書いてしまうと専攻している人以外理解できない可能性があります。
そのため、適宜抽象化してあげることで、そもそもどういったことが課題であったのか誰でもわかりやすく表現することも重要です。
この辺りは、自分の研究範囲を知らない友人に話てみることで、うまく理解できているかチェックしてみることもお勧めです。
課題を明確にする
研究のガクチカの中で、どこが課題であったのか明確にすることも大切です。
研究をしているときは、教授の指示で行っていたり、自分自身で無我夢中で行っていたという方も少なくないと思います。
しかし、ガクチカを作る際は少し客観的に振り返ってみて、どんなことが大変だったのか、それはどんな要因があったのかをしっかりと明記してあげることが重要です。
まとめ

今回はガクチカの中でも、理系の研究をテーマとする時の注意点やポイント、例文についてご紹介させていただきました。
理系の学生の中には、周りで自分だけが就職活動をしていて、相談できる方がいないという方も少なくないのではないでしょうか。
できる限り早い段階で、就活を相談できる友人や周りで協力してもらえる人を作って、早期に対策することが、理系就活のポイントになるのではないでしょうか。

地方国立大の文系を卒業して現役の人事として活動しています。元々はキャリアコンサルタントとして学生向けの就活支援を行っており、毎年数百名の就職サポートをさせていただきました。最近は特に、オンライン就活のトレンドやマナーや作法に興味関心があります。